参考にしてはいけない「組織内部破壊用」マニュアル
CIAのスパイが敵組織に潜入、
組織を崩壊させるために用いられていた
『Simple Sabotage Field Manual』
というサボタージュマニュアルがあります。
サボタージュとは
「サボる(怠ける)」の語源と言われている
「サボタージュ」ですが怠ける以外にも
- 故意に不良品を出すなど直接妨害する
- 悪評を流すなどで間接的に妨害する
といった意味も持ちます。
サボタージュマニュアルでは、
積極的に組織を破壊するための行動として、
主に以下の11項目が挙げられています。
サボタージュマニュアル本文(要約)
- 注意深く、道理をわきまえた人の振りをし、「もっと慎重に決めるべき」と時間をかけた案件進行を促す。
- 案件は、できるだけ最低5人以上のなるべく大きな委員会で検討する。
- 何事も、指揮命令系統を厳格に守り、近道を消して許さない。
- 組織での立ち位置にこだわり、これから行う案件が、より上層部の決断が必要かを常に指摘する。
- 前回の会議の決定事項を蒸し返し、再討議を促す。
- 文書は細かな言葉尻にこだわる。
- 重要でないものも完璧な仕上がりにこだわる。
- 重要な業務よりも、会議を優先する。
- あたかも合理的に紙の仕事を増やす。
- 承認手続はなるべく複雑にする。
- すべての規則を厳格に適用する。
どうでしょうか。
私は「あるある」よりも「がっかり」でした。
勤め先にはスパイが・・・・
私の勤め先で マニュアルのNo1~11に対応した
現状をリストアップします。
あるあるだった部分
- 案件実施がノロく、また予想外の問題が起こり頓挫する
- 常に10人以上の委員会が複数設置。案件は議事録に残るよう 必ず委員会の会議で決定する。
- 他部署の部長に直接了解を取った社員が怒られた
- 会議で毎回、「あの部署の了解はいるか?」が話題になる
- 前の会議の決定事項を蒸し返さない会議がないくらい
- その部署長特有の言い回しが頻繁に書類に現れる
- 部内共有用のデータ資料でもVer4とかになっている
- 電子処理を許さず、印刷させる申請書類が多い。
- 毎週定例の朝会を何があっても実施している
- ハンコが6個並ぶ資料がある
- 規則に当てはまらないパターンが多く規則が十分でない
No1では、先々を考えなさすぎもダメで、
スピーディかつポイントは抑えることが大切ですね。
そこで、組織を良くするマニュアルを考えてみました
反サボタージュマニュアル
- 案件は先々の問題を考慮しつつも、なるべくスピーディに進行せよ
- 案件は、責任のある5人未満の少人数で迅速に決定せよ
- 常に最善の意思決定ルートを意識し、行動せよ
- 案件進行は、上層部の決断が必要か最適に検討する
- 前回の会議での決定事項をエビデンス無しに蒸し返さない
- 文書は誤解を招かず、内容が正確に伝われば良しとする
- 重要でないものは仕上がりにこだわらない
- 会議よりも重要な業務を優先する
- 紙の仕事は減らし、なるべくDXする
- 承認手続はなるべくシンプルにする
- 規則適用を最適化する
特に大きな企業では、部署も人も多くなりがちで、
スパイマニュアルに似た構造になる気もしますが、
なんとか生産性の高い状態で仕事をしたいですね。